意拳の創始者 王郷斎先生の直系弟子 孫立館長の東京都意拳道場 大成館

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 意拳の養生功は王郷斎先生が形意拳の基礎の上に、さらに太極拳、八卦掌、仏教、道教、中医学、各家の養生を取り入れ、晩年に創ったものである。これは一種の全身をリラックスし自然を求め、精神意念を主にした特殊な静止運動である。全ての鍛練過程は、安静にして、リラックスした状態で完成する。簡単でやさしく学べて、効果の比較的大きい保健医療法である。意拳の養生功は別名「イメージ養生健康法」と略称されている。

 中国の北京病院、スポーツ研究所、河北省中医(漢方)研究院および、歴代の意拳研究家の実践によって、この種の功法が、慢性気管支炎、慢性胃腸病、慢性肝炎、心臓病、高血圧、神経衰弱、慢性リウマチ性関節炎、半身不髄、不眠症、痔疾、虚弱体質、等々多くの疾病治療に適していることが証明されている。


養生部の稽古内容

 

養生部の練習内容は站式(イメージトレーニングの練習、気の練習)・試力・歩法・単推手・双推手 の順に行なわれます。(1)、(2)、(3)式は養生練習者全員に適している養生功です。(下)
※ただし、各自の状況によって特に(2)、(3)式は
足腰が弱い、体質が弱い、ニュウマチ、半身不随、小児麻痺などに向く練習です。

 

(1)站式   12種類

立って行なう養生功です。両足を肩幅で八の字形に開き全身をリラックスして意念を用います。
写真は「堤挿式」。

(2)坐式   10種類

椅子に腰掛けて行なう養生功です。一般に病状の比較的重い人、立っていると一定の負担がかかる人に適用。站式と同じく意念を用います。站式の補助練功法として行なってもよい。

(3)臥式  10種類

あおむけに寝て行なう養生功です。一般に重病あるいはベッドから起き上がれない患者に適用。站式、坐式の補助練功法として行なってもよい。温泉に入浴しているのと同等の効果がある。

 

 

意念養生功療法について

 

 意念養生功療法は、医療性体育トレーニングとなっていることにその最大の特徴がある。そしてそれは簡単で安全、また副作用がないのである。どんな多すぎる条件や制限もなく、ただ空気の新鮮な所で、室内でも室外でも、その中の一種の姿式で、立って動かないでまるで一本の大樹のようにそびえ立ち、自然に呼吸し、全身をゆるめ続け、緊張して硬くならないのがよい。
 練習の姿式は非常に多いが、その方法と意念(意識)はそれほど面倒ではなく、練習時間も自分で決めればよく、一般には5分間の練習から始め、だんだんと時間を延ばし最長1〜2時間くらいにする。そして、老若男女の別なく自分の健康状況に、病状の程度にもとづいて、そのときのぐあいに合った練習を進める。
 意念養生功療法を練習するとき、手足がある程度曲がることにより、骨格筋が連続的な収縮作用をし、人体内の内臓各器官に良性の刺激が生まれ、全身の血液循環を促す。そして、心臓、腎臓、肝臓内の血液が調整活動し、循環血量を増強する。同時に筋肉内面の毛細血管も大量に開きゆるむ。これによって、手足等のしびれやはれ、だるい感覚が出たり、全身の発熱、発汗、皮膚表面上に小さな虫がはうような感覚がでる。
 1回の練習が30〜40分できるようになった人は血液循環と新陳代謝が改善され、めまい、精神力がおとろえるといった症状はなくなる。頭部がとても軽くすっきりとし、精神爽快になり、一種のことばでは言い表せない感じがする。練習時間が長くなれば医療効果もさらによくなる。その原因を究めると、それは意念養生功療法の「後作用」によって中枢神経系統が速く、深く、広く、前面的に抑制された結果である。

 

 

站式の各種疾病に対する治療効果

 

 站式の練習のとき血漿蛋白の増加によって組織器官に大量の酸素が運ばれ、全身が特別に軽くゆるやかに気持ちよくなる。これは大脳皮質に対することからいえば、一種の良性な刺激である。この種の良性な刺激がより多く出現すると大脳皮質中の病巣性が促され、悪性循環の興奮巣が転化して抑制状態となり、大脳皮質に対して保護性の抑制作用が起こる。意念養生功によって、神経衰弱、不眠、関節炎、狭心症、冠状動脈硬化等の疾病の原因を治すことができるのは以上の理屈による。

 中国の北京病院、スポーツ研究所、河北省中医(漢方)研究院および、歴代の意拳研究家の実践によって、この種の功法が、慢性気管支炎、慢性胃腸病、慢性肝炎、心臓病、高血圧、神経衰弱、慢性リウマチ性関節炎、半身不髄、不眠症、痔疾、虚弱体質、等々多くの疾病治療に適していることが証明されている。

 

 

養生部 実際の稽古風景